林業研究グループの活動事例情報

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表題 羽咋南部林業研究グループ(全林研会長賞)
出典 林業グループ活動・研究事例集(平成19年度)/全国林業研究グループ連絡協議会刊/2008年6月/P106-109
執筆 羽咋南部林業研究グループ 石川県羽咋市
本文から 宝連山の林業と林研の取り組み
 私たち羽咋南部林業研究グループは、羽咋市と宝達志水町にまたがる宝達山流域の林業家と森林組合職員で結成された研究会です。
 この宝達山は、加賀・能登・越中の3国にまたがり、緩やかな稜線が美しい標高637mの能登半島の最高峰です。・・・宝達山における林業の始まりは、明治期にようやく始まったとされています。地質が古い花崗岩類を中心とした岩石からなり、マサ土とも呼ばれる宝達山の土壌は、もろく崩れやすいという特徴があるうえ、地形は、日本海に向かう西から北側の斜面が急であり、・・・
 宝達志水町の森林は、森林面積7,082ha(森林率63.4%)で、そのうち私有林が4,621ha、県有林363ha、公社造林地881ha、緑資源機構造林地442haなどとなっています。また人工林面積は4,062ha(人工林率57.9%)、樹種別面積は、スギ3,268ha、アテ290ha、ヒノキ90haという状況です。
 この地域では、拡大造林期に植林されたスギの品種として、宝達山系由来のカワイダニスギがあり、この時代には、苗の生産も盛んに行われました。このスギの特徴は、宝達山系の南に位置する、津幡町河合谷地区で、約60年前に発見された挿し木品種で、発根が極めて容易なうえ、初期成長が非常によく、しかも木理がきれいでねじれも少ないという、短伐期柱材生産に向いた品種です。昭和45年頃には、1年間で、650haもの造林が行われ、さらに富山県や新潟県など県外にも出荷されました。そして現在では、約6,000haのカワイダニスギ人工林が造林されています。・・・
 しかし現実には、宝達山における林業は、必ずしも順調に発展しているとはいえません。
 その理由は、多雪地帯のため、毎年繰り返される雪害の影響や、近年多発する暴風雨災害など、我慢を強いられる状況が続いているうえ、長引く木材不況から林業への意欲を失う人も少なくありません。・・・
 しかしこのような状況でも、私たち羽咋南部林研では、ひとつでも有意義な取り組みを実践し、前進していこうというモットーで、活動を続けており、その一部を紹介します。
 まず間伐の推進を目指し、研修会を実施しています。ここでは地域の実情に配慮した間伐の工夫について検討するとともに、特に宝達山では、毎年冬が明けると、山の崩落が目立つため、作業道の維持管理の方法にも研修をとおして検討を重ねています。
 また石川県では、今年度から「いしかわ森林環境税」を導入し、間伐の推進に力を入れていますが、私たち林研でも、手入れ不足の人工林で、間伐を進めるよう努力したいと考えています。
 次に小学生とその親子を招いて、森作り活動を実施し、町民の森林への理解を深めるよう努力しています。・・・
ファイル名 サイズ 更新日時
林研2007_106_109.pdf 94 KB 2008/10/10 15:01:00